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遺言に納得がいかない!こんな仕打ちアリ?!遺言で困った時に

事例

今まで、同居して親の介護をしていたのに、親が亡くなった後に遺言書が出てきて、「別の兄弟に遺産を全て相続させる」と記載されています。同居し介護していたのに遺産がゼロなんて、納得がいきません。どうにか助けてもらえないでしょうか。

同居し介護していたのに遺産がゼロとされてしまった方からすると、非常に納得のいかない内容であることと思います。

このような内容の遺言書が作成されてしまう背景ですが、理由の一つとして、同居しているが故に喧嘩をすることも増え、仲が一時的に険悪となった際に、たまに顔を出して優しい言葉をかけてくれる別の兄弟に遺産を全て相続させたくなるということがあるようです。

同居して介護していた親から遺言書をゼロとされないために、親を大事にし、険悪な関係にならないことが一番ですが、このように『別の兄弟に遺産を全て相続させる』といった遺言書が発見されてしまった場合、どのような法的問題が生じるでしょうか。

遺言書

1 遺言書の有効性について ―自筆証書遺言の場合―

(1) 形式的な有効要件を満たしているか

遺言書が自筆証書遺言の場合、全文が自筆で記載されており、氏名・作成年月日が記載され、押印されている等の要件が満たされている必要があります。要件が満たされていない場合、自筆証書遺言は無効となります。

自筆証書遺言の要件

そこで比較的争われることがあるのが、自筆証書遺言を本人が作成したか否か(別の者が偽造していないか)という点です。

この点を否定するためには、遺言者が生前残していた手紙等の筆跡と自筆証書遺言との筆跡が異なる旨の筆跡鑑定書の取得を検討すべきでしょう。ただ、筆跡はその日の体調や周辺環境等により異なることがあるため、裁判例では筆跡鑑定だけでは自筆性が否定されるには足りないとされるケースがあります。そこで、遺言者に当時認知症状が出ていたか、遺言書作成の動機に不合理な点がないか、他の兄弟による干渉がないか等の事情を考慮し総合的に判断されることとなります。

(2) 遺言能力が認められるか

遺言書作成当時、遺言者に遺言能力が認められるか争われることがあります。

例えば、遺言書作成時点において、親が既に重度の認知症の診断を受けており、遺言能力が欠けている場合が考えられます。かかる場合は、きちんと定期的に長谷川式等の認知症診断テストを受けておくことが後々重要な証拠となります。

また、介護施設に入っているのであれば、介護施設の介護記録を取り寄せることにより、遺言書作成当時にどのような様子だったかを確認することができ、遺言能力を判断する上での重要な証拠となります。

ただ、裁判所は、相続における個人の意思を最大限尊重する傾向にありますので、

遺言書の記載が、簡潔であり作成する動機に不合理な点がない場等は、かなり認知症が進んでいる状態でも、遺言能力を認める傾向にあります。

*遺言書が簡潔

例:単に「誰々に遺産の全てを相続させる」など、

*遺言書を作成する動機に不合理な点がない

例:遺産を全て渡す相手と特に仲が良かったなど

逆に、重度の認知症の診断を受けていることに加え、遺言書の記載内容が複雑であったり、遺言書を作成する動機に不合理な点があったり、別の兄弟による干渉があった場合には、その事情を総合的に考慮し、遺言能力が否定される場合もあります。

手

2 遺留分減殺請求による推定相続分の2分の1の確保

遺言書の有効性については上述の問題が生じることがありますが、実際には有効性を争い遺言無効との判断を得るには高いハードルがあります

(特に公正証書遺言の場合は無効と判断してもらうのは困難です。

そこで、遺言書の効力を争う以外に検討しなければならないのが、遺留分減殺請求です。遺留分減殺請求をすることにより、法定相続分の2分の1相当の権利を確保することができる可能性があります。遺留分減殺請求は、遺言者の死亡を知った日から1年以内にする必要があるため、早急の対応が必要となります

(遺留分減殺請求をしたことの証拠を残すため、内容証明郵便を送るのが有効です。)

【特別受益】

遺留分減殺請求をした場合、よく争いとなるのが、特別受益の問題です。

特別受益とは、特定の相続人が遺言者の生前又は遺贈により受けた特別の利益であり、不動産や自動車等の高額な財産の贈与を受けた場合等は特別受益があったものとして、その分は遺留分侵害額から控除されることとなります。しかし、親名義の自宅に同居していた場合は、家賃相当分については特別受益と扱われないのが通例です。

よく相手側の主張として、『あなたは生前に特別受益を受けているため、遺留分の侵害はない』との反論がされることがあります。

特別受益については、様々な項目が問題となり、一つ一つ個別に検討していかなければなりませんが、ここをしっかり対応しなければ遺留分を満足に確保できなくなる可能性があるため、根気よく対応する必要があります

【不動産の時価評価】

また、遺産に不動産が含まれている場合は、不動産の時価評価をどうするかで争いとなることがあります。通常は、それぞれが業者に頼み作成してもらった不動産の時価査定書をつき合わせ、その中間値で合意することが多いですが、どうしても折り合いがつかなければ、裁判所が嘱託した鑑定人による鑑定が必要となります。ただ、鑑定費用は数十万かかることが多く、また、自分に有利な鑑定結果が出るか予測することが困難な場合もあるため、できれば鑑定なしに合意に至りたいところです。

仲良し家族

まとめ

遺言書の内容に納得がいかない場合、想定される問題点につき述べましたが、上記のような問題が生じないよう、同居の親と十分コミュニケーションが取れるのが一番かと思います。ただ、いくら気をつけていても法的紛争が生じてしまうことはありますので、その際には早期に専門家にご相談いただく必要があるかと思います

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※1 2008年度市民の法的ニーズ調査報告書(日本弁護士連合会)より
※2 ※1及び総務省統計局人口推計(平成27年6月1日現在(概算値))当社試算
※3 ※1及び平成24年交通事故発生状況(警察庁交通局)基に当社算出

募集文書番号: PV2019営推00205